ブログ : 縁切りの重要性 blog
縁切りタスペーサー
スレート瓦葺き屋根の構造
瓦と瓦の縦のつなぎ目から入った雨水を下の瓦が受け止め、瓦の重なり部分の隙間から排出することにより、野地板や屋根裏への水の侵入を防いでいます。しかし、瓦の重なり部分に塗料などが溜まって固まってしまった場合は、出口を失った雨水がオーバーフローしてしまい、野地板を傷めて雨漏りの原因となり、最悪の場合「屋根の葺き替え」をすることになってしまいます。
雨水の抜け道を作る
下塗りを塗装してから瓦と瓦の重なった部分に上のタスペーサーをアバウト㎡/10個挿入して隙間を開けます。タスペーサー挿入後は、中塗り、上塗りの順に仕上げます。下記の画像を参照ください。
タスペーサー挿入費用は㎡/300円が目安です。
昔は「屋根は塗らない方が良い」と言われていました。しかし今はメンテナンスが必要です。俗に「セメント瓦」と呼ばれた瓦が使われていた時代、「セメント瓦は塗料を塗ってはいけない」とされていました。その理由の一つとして、セメント瓦の屋根は現在のスレート瓦屋根と構造が似ており、粘性の強い当時の塗料は、必ず縁切りを行わないと雨漏りを引き起こす原因「となったからです。しかし、現在では「屋根専用塗料」の著しい技術革新と「縁切りの重要性」がネット普及により一般に知られるようになり、住宅のかなめである「屋根の塗装による防水メンテナンス」が必要不可欠となっております。